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2024年4月5日金曜日

3月例会のご報告

 参加者:計13 名(対面)

 性   別:男性 6名、女性 7名

 年代別:30代 1名、40代 4名、50代 6名、70代 2名

 居住地:京都府 11名、大阪府 1名、奈良県 1名

 参加回数:初参加者 4名、2回以上 9名

 参加者の立場:きょうだい 10名、親 2名、支援者 1名

 障がい種別:知的障がい、身体障がい、発達障がい、精神障がい、難病

                                                                                    

今回も初参加者が多く、リピーターの方も2名来られ、にぎやかな例会となりました。テーマは決めずフリートーキングで、思い思いに体験や現状、心境などについて語り合いました。

年齢層は40代50代の方が多く、話題は「障がい者本人や親の高齢化に伴い直面している内容」が中心になりました。自己紹介の中で「人前で話すのは苦手だが勇気を出して参加した」という方が何人かおられましたが、語り出すと次々と想いがあふれ、時間が足りないほどでした。

出て来た発言を拾ってみますと

・きょうだいと親のダブル介護の問題に直面している。

・障がいのあるきょうだいも高齢化に伴う変化が見られ、今までとは違う対応を考えな 
   ければならなくなった。

・親に代わってグループホームの週末帰省や通院介助などを引き受けていることの負担
 と、負担に感じる自分への後ろめたさを抱えている。

・後見制度の利用も考え始めているが、有効な解決策になるのだろうか。

・相談支援の窓口では伴走してくれない実態がある。障がい者本人だけでなくケアラー
 にも支援が欲しいと切に思う。

・自分らしく生きる為に、この頃自分自身の観察をするようになった・・・・。

・対面での例会の意義は大きいと感じている。オンラインの例会では伝わらない部分が
 あ
る・・・。

などでした。中高年になると課題はより具体的になって来ます。「社会から求められる役割」と「自分自身の人生」との間で葛藤している状況や、解決に向けて模索している姿が見えて来ました。
聞き手の参加者からは、制度情報の提供や「多くのきょうだいが同じような課題を抱えており、一人ではないこと」「自分自身を大切にすることの重要さ」などの助言も伝えられていました。

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参加された方から感想が寄せられていますので、紹介しておきます。

・はじめて、きょうだい会に参加させていただきました。今まで、自分と同じきょうだ
 いの立場にある方とじっくりお話ししたことはなく、とてもよい機会になり、思い切
 って参加して本当によかったと思います。将来の不安に対しても、気持ちの面でも共
 感していただき、制度的なことなどのアドバイスもいただけて、ほっとすることがで
 きました。そして、自分のためにも行動していこうと思います。また参加させていた
 だきたいです。

・先日は、例会に参加させていただきましてありがとうございました。きょうだいの悩
 みは、きょうだいの方に相談することが解決への近道だと改めて思いました。インタ
 ーネットの情報では一般論が書いてあり、きょうだいの私には当てはまる事もなく、
 モヤモヤしていました。久しぶりの参加になりましたが、参加させていただいて本当
 に良かったです。また、参加させていただきます。ありがとうございました。

・日頃、自分だけで考えていると、閉鎖的になり、ついネガティブに寄ってしまいます
 が、きょうだい会のみなさんの様々なお話を聞くと、心に風穴があくような気がいた
 します。それぞれの実体験からくる生きた意見は、とおり一遍ではなく参考になりま
 す。悩みは尽きず、スカッと解決することも難しいですが、いろんな方のお話、ご意
 見を聞くため、これからも参加させていただきたいと考えております。

・毎回多くの新規のきょうだいさんが参加されることに驚かされます。まだまだきょう
 だい会のことを知らない方々がたくさんいらっしゃるのだろうなと想像します。コツ
 コツと途切れずに定期開催する意味は改めて大きいなと感じました。

・私は、この世知辛い世の中、誠に微力ではありますが苦しんでいる人や悲しんでいる
 人に寄り添いたいという想いで、本業とは別に時折ボランティア活動に参加しており
 ます。昨年12月に京都市福祉ボランティアセンターが主催したセミナーにおいて、
 京都きょうだい会の奥真木さんのお話を聴いて、この例会に是非参加してみたいと思
 いました。その理由は、私は今、ある知的障害者施設の更生部で時折ボランティア活
 動をしておりますが、そこには本当に様々な障害をお持ちの方が多数おられ、毎日大
 変な想いをしながら生きておられる方も見受けられます。その中には、ご家族の面会
 が殆どなく、もう見放されてしまっているのではないかと推察されるような方も多く
 見受けられ、また、思うように外出もさせてもらえず、いつも“外に出たい出たい”と
 懇願してくる方もおられます。私は、その様な方々と接している内に、ふと,『なぜ
 この方々はこの施設に来るようになり、また、なぜ思うように外にも出られずにいる
 のだろうか?』という疑問を抱くようになりました。残念ながら、その回答を障害者
 ご本人からお聞きする事は大変難しい状況なので、色々と情報を探している内に前述
 の奥真木さんのお話を聴く機会を得て、京都きょうだい会の存在を知る事ができまし
 た。障害者支援に関する各種法案が逐次整備され、社会においては何かと障害者ご本
 人に注目が集まりますが、この3月例会に参加して障害のある兄弟姉妹を持つ方やご
 家族を持つ方のお話を直接お聴きした事により、実はその陰では、そのご家族が障害
 者ご本人以上に大変な想いをしながら毎日の生活や人生を歩まれている事を知り、私
 自身とても大きな衝撃を受けております。私の中には、まだまだ多くの疑問を抱いて
 おりますので、もし都合が合えば5月例会にも是非参加させて頂きたいと思っており
 ます。今後とも宜しくお願い致します。

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今回の例会で特に印象に残ったのは、私たちは伴走をしてくれる支援を求めているのだという言葉でした。きょうだいが求めているものの輪郭が見えて来た気がします。

次回は5月11日になります。遠慮なくお越しください。









                             

2024年2月1日木曜日

1月13日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計14名(対面)

 性   別:男性7名、女性7名

 年代別:20代2名、40代4名、50代4名、60代3名、70代1名

 居住地:京都府6名、大阪府1名、兵庫県4名、滋賀県2名、奈良県1名

 参加回数:初参加者7名、2回以上7名

 参加者の立場:きょうだい11名、親2名、本人1名

 障がい種別:知的障がい、身体障がい、発達障がい、精神障がい、慢性の疾病



今回も14人の参加者のうち半数が初参加の方々でした。遠方からの参加者も多く、時間や交通費もいとわず顔を見せて頂き、話題が広げられたこと、とてもありがたく思っています。
いろいろな参加動機・・・自分がきょうだいという当事者であることに気づき、インターネットで会のことを調べて参加した、会のことは以前から知っていたがなかなか参加するまでの決心がつかなかった、日程が合わなかった、オンラインではなく直接対面できょうだいの話をしたくなった等々の参加の動機を聞くと、いつも心のどこかに「きょうだいとしての自分とは何か」という課題を抱えているきょうだいの状況を想像します。
参加をきっかけに、何かしら自分を客観的に見られるようになったり、次の一歩を見つける機会になれば、きょうだいの会としての役割があるのを感じます。
続きに新年会を控え、少々あわただしかったかもしれませんが、場面が変わることでさらにホンネを語れる時間も作れたのではないでしょうか?
「きょうだいの漠然とした不安」「障がいに対する向き合い方」「出生前診断をどう考えるか」「相談窓口でのかみ合わない体験」などで共感をし合えた例会でした。
参加者から感想やメッセージが届いていますので、紹介します。

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・悪くなっていくきょうだいの病気、年老いていく両親を目の当たりにして、いてもたってもいられませんでした。きょうだい会は去年からずっと気になっていたのですが、初めて例会に参加させて頂きました。皆さん優しい方達ばかりで真剣に話を聞いてくれて、それぞれの立場からのお話が聞けたので、大変勉強になったし、励みにもなりました。今後は距離感を守りながら、手を貸すべきときには動けるように見守っていけたらと思います。

・普段は伊丹きょうだい会に参加しているので、いつもと違うメンバーの方々と一緒に例会に参加させていただきました。参加前はメンバーが違うと例会の感じも変わるのかな?と予想していました。参加してみると、皆さんの境遇は一人一人違うけれども、きょうだいとしてのわだかまりをお互いに感じたことがある人同士で話し合える安心感がありました。また、様々な世代の方々と一緒にお話しを聴いたり聴いてもらえる安心感もありました。これらは、伊丹きょうだい会に参加して感じている気持ちと同じものでした。これらの安心感が、各地できょうだい会が必要な理由なのかもしれない、と思いました。神戸きょうだい会の方々等、遠方から参加された方々ともお知り合いになれて楽しかったです。

・京都きょうだい会の例会には2回目の参加でした。前回も今回も初めての方が複数参加されていて、とても活気ある中に、お世話をされているベテランのきょうだいさんの居る安定感もあり心地よい時間となりました。参加者の皆さんの切実な悩みやこれまでの生い立ちなど、お一人お一人について、充分な時間は取れませんでしたが、ふだんは口に出せないような事柄も自然に出てくることがこのきょうだい会の独特のステキな雰囲気なのだと思います。

・初めての方も、久しぶりの方も居て、新年会も楽しかったです。例会中、私は、京都市福祉ボランティアセンターの事業「思いを聴く~当事者・当事者家族の思い~」講座で昨年12月にゲストスピーカーで話したことなどを報告させていただきました。当日準備した資料も交えて簡単に報告しました。きょうだいとして弟のこと、母とのこと、制度についてなど。他のきょうだいたちにも、誰かに思いを聴いてもらう機会がつながるようにという思いで話しました。

  全文は上記をクリックしてください。以下は抜粋。
 障がいがある本人も本人なりの人生があり、そのための制度があり、きょうだいはほど良い関係で十分。だから、私たちきょうだいも‟一人の人として”自分なりの人生を作っていこう。不安に感じたり、誰かと話したいと思ったら、どんな些細なことでも大丈夫なので、京都きょうだい会やお近くのきょうだい会にお越しください。それから新年会があったおかげか、関西近県にお住いの方たちがいつも以上に来てくださって、お互いに気兼ねなく話ができるのは嬉しいなと思いました。

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報告とお知らせです。

・京都市福祉ボランティアセンター発行の月刊誌「ボランティアーズ12月号」では「きょうだい」が特集され、他のきょうだいの会と合わせて当会の紹介記事が掲載されています。

・Loveクローバーの会(きょうだい支援の会)から1泊交流会のご案内
    「神戸きょうだい会」の関係者や「Loveクローバーの会」の実行委員会の
    元に、たくさんの「きょうだい」当事者やご家族、支援者などからの悩み
    やホンネ、将来の夢などが託されて来ました。大きなことは出来ませんが
    参加者みんなで共有・共感できる時間や空間を作れたらいいなあと思って
    おります。
    開催日時:2024年3月16日(土)15時~17日(日)11時
    開催場所:しあわせの村 野外活動センター「あおぞら」(神戸市北区)
    対象者:趣旨に賛同する兄弟姉妹、ご家族、その支援者、ボランティア
    参加費:1泊2食のフル参加で7,000円(高校生以下6,000円) 
        部分参加の方は会場費1,000円、夕食1,300円、宿泊2,200円、朝
        食1,000円を目安にしてください。
    申し込み:次のメールアドレスまでお送り下さい。
         黒田 tkurodakobeuken@gmail.com
    締め切り:2024年2月17日
    主 催 :Loveクローバー実行委員会

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次回は、3月9日(土)午後6時~9時 喫茶みどりで開きます。お気軽にお越しください。

















2023年12月1日金曜日

11月11日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計14名(対面にて)

 性 別:男性10名、女性4名

 年代別:20代2名、30代2名、40代4名、50代3名、60代2名、70代1名

 居住地:京都府11名、大阪府2名、兵庫県1名

 参加回数:初参加者5名、2回以上9人

 参加者の立場:きょうだい11名、親2名、支援者1名

 障がい種別:知的障がい、身体障がい、発達障がい、精神障がい、難病

今回も、初参加者の申し込みが多くありました。自分の気持ちを語る場、他のきょうだいの思いを聴きたい場を求めるきょうだいが想像以上におられることに改めて、気づかされています。神戸できょうだい会の活動を長くされて来られた方や卒論の研究協力を求める人、京都市福祉ボランティアセンターの職員さんの参加もありました。

出て来た話題を大別すると、「高齢期を迎えた親や障がいのあるきょうだいの今後」「きょうだいの気持ちの整理」「きょうだい会の存在価値」についてでした。

それぞれの背景は多様ですが、傾聴の空気感の中で一人一人の心の奥底からの言葉が発せられ、それを聴いた各自が自分に照らし合わせて自身を見つめ直してみる・・・そんな時間が共有出来ました。

琴線に触れる言葉の数々が残っています。

親の介護力の衰えの中で
・遠距離に住む母と弟の今後のステージを模索している。弟の爪が長く伸びたままになっているのを見て、母の介護力の衰えが想像出来る。次のステージをどうすればよいのか、手探りの日々が続いている。

きょうだいとしての体験が与える影響について
・兄中心で回っていた家族の中で、自分の人生を生きている気がしなかった。大人になる過程で社会性を身に着けることが出来なかった。兄を亡くした今でも、感情の波に揺れる時がある。今からでも遅くないと思い、自分を取り戻す作業を続けている。
・仕事で家庭訪問をしていると、きょうだいの姿勢には両極端に分かれるように見える。もっと、親子の対話が出来ていればと思うことが多い。

きょうだい会とは荷物の整理をする所ではないか?
・鬼の形相で弟の支援の受け入れ先を探していた時期があった。他のきょうだいはどんな気持ちでいるのだろうと思い、きょうだい会に参加して来た。きょうだい会の存在価値は何かについても自問自答して来た。今では親の気持ちを理解出来る余裕も出来、いらだちは無くなった。それぞれが抱える状況は多様だが、結局きょうだい会とは「心の荷物の整理をする所」ではないのかと思っている。
・過去の50年を振り返ると、障がい者をめぐる社会の変化は随分あったが、根本的な所では変わっていない気がする。きょうだい会に参加して直接、課題解決につながることは多くはないが、気持ちを吐き出す場、聴いてもらえる場としての存在価値はとても大きいはずだ。

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皆さん、例会の余韻から終了後も会場の外で、しばらく立ち去りがたい雰囲気が漂っていました。

また参加したくなった時、時間の出来た時、気軽に例会をのぞいて見て下さい。初参加以外の方は申し込み不要です。

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参加者から感想やメッセージを頂いていますので、紹介しておきます。

・ごきょうだいや親御さんの立場の方がたくさんご出席される中、同席をさせていただけましたこと、大変感謝申し上げます。年代も違い、「きょうだい」としての受け止め方も異なる皆さまからそれぞれのお話を聞かせていただく中で、全て共感はできなくとも、同じきょうだい同士だからこそ尊重し合えるような居心地の良さが、きょうだい会さんにはあられるのだな と強く感じました。 

・これまではきょうだいの支援の方向性について考え込み焦ってばかりでした。しかし、参加者の方が家族会は「荷物を整理する場」とおっしゃっていた通り、参加者の方との交流を通して自分自身の気持ちに少し整理がつけられた気がします。焦らず自分自身の生活も大切にしようと思います。有難うございました。

・先日は、参加させていただき、ありがとうございました。今まで母親が、兄の身の回りの管理などをほぼ一人でしていましたが、その母親の体調が著しく悪くなり、父親も認知機能が衰え、別世帯であった私も単身になり・・・。そうすると、今まで「きょうだいとしての今後・老後」について見て見ないふりをしていた気がして、一気に不安になりました。ただ漠然とした不安の為、例会の中では始終しどろもどろでした。けれど他の先輩方から、参加していく事で今後の不安や心配を整理して行けば良いのだと言っていただき、また自分一人で背負う必要は無いとも伺い、とても気持ちが軽くなりました。
きょうだいについて、まだまだ踏み入れたばかりで、考えの至らない事ばかりですが、今後も参加させていただきご教示いただきたいと思います。


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あと、いくつかの報告と案内です。

・「全国きょうだいの会」に当会からも何名かの人が参加しています。10/2960周年記念事業として、親ときょうだいが本音で語り合う「パネルディスカッション」が東京で開催され、スタッフが一人参加して来ました。育成会や自閉症協会の役員クラスの方々も登壇され、盛況だったようです。きょうだいと親の間で、全国の会レベルで今までに無い交流が始まっています。

・京都市福祉ボランティアセンターから取材を受けました。月刊誌ボランティアーズ12月号では「きょうだい」をテーマに編集され、他のきょうだいの会も含め、当会の紹介記事も掲載される予定です。

・同じく京都市福祉ボランティアセンターの主催で、「当事者・当事者家族の思いを聴く会」が毎月、ひと・まち交流館で開かれています。次回は12/15(金)19:00~20:30に「障がいのあるきょうだい」のテーマで開催され、当会のスタッフが登壇します。

詳しくは、京都市福祉ボランティアセンター

     電話 075-354-8735  Fax 075-354-8738

          メール v.info@hitomachi-kyoto.jp

まで


               

                                                                                                                            




  


2023年9月26日火曜日

9月9日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計12名(対面にて)

 性 別:男性9名、女性3名

 年代別:20代2名、40代3名、50代4名、60代1名、70代2名

 居住地:京都府9名、大阪府2名、滋賀県1名

 参加回数:初参加者4名、2回以上8名

 参加者の立場:きょうだい8名、親3名、学生1名

 障がい種別:知的障がい、身体障がい、発達障がい、精神障がい



例会が近づくにつれて初参加の申し込みが重なり、心苦しかったのですが一部の方には参加をお断りした事態となり、申し訳ありませんでした。次回には是非参加をお願いしたいと思います。
初参加者の中には、父親を誘って参加されたきょうだいの方や卒業論文協力の依頼に来た学生さんもおられました。
今回は、相談先が分からず困っているという話題は出ず、「障がいのきょうだいを持ったことでぶつかった体験を振り返り、きょうだいとしての自分をどう受け止めればいいのか」といった心理的な話題が中心となりました。親子関係についても、これまでになく掘り下げられたように思います。

特に印象に残った発言を拾ってみますと
・周囲から良い子を期待され、強く見せている自分と現実の自分とのギャップを感じ、長い間自己肯定感が持てず、苦しんで来た・・・
・きょうだいとしての体験を含めて様々な逆境を乗り越え、常に戦闘態勢に入って生きて来た。しかしそんな自分の中にある「認知の歪み」が最近気になり、何とかしたいと思っている・・・。
・今まで気づかなかったが、親として初めてもう一人の子どもであるきょうだいの苦悩を知る機会を得て、今日は貴重な時間だった・・・。
・親の立場の人の声を聴けて、自分の親のことに想像をめぐらせる機会となった・・。

など、胸の奥に閉まって来た言葉が続き、孤独な立場に追い込まれている障がい者家族の姿が伝わって来ました。

これらをふまえ、自分を客観的な目で見直してみることや、自分自身の世界を大切にすることの大切さなど、体験に根差した様々な励ましや助言がありました。

そしてきょうだい会の歩みや意義、あるべき姿についても議論が及び、
・例会に来ると、自分だけじゃないと思える事がありがたい。
・きょうだい会は自分の荷物を整理する場所なのではないかと思っている。
・京都では40年の会の歴史があるが、前半の20年は試行錯誤の連続だった。きょうだい支援の大切さが取り上げられる時代になり、会のかたちが出来てきて、本当に良かった・・・。

など会をめぐっての話題が出て、「きょうだい会ってなんやねん」ということについても掘り下げられた時間となりました。


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参加者から以下の感想を頂いていますので、紹介をしておきます。

・今回初めて例会に参加させていただきました。私は10代の頃が一番苦しく、当時父は単身赴任で土日しか帰って来ず、母も平日は毎日遠くまで働きに出ていました。当時は兄に障害があると家族の誰も気付けなかったので、少年期までとても優しかった兄が変わってしまったことが悲しく、その兄からの暴力もあったので毎日が地獄のようで暗黒の日々を過ごしました。「誰かに助けてほしい」「相談したい」「兄のことを友人に打ち明けたい」と思っていましたが、母から「人に言わない方がいい」と強く言われ、友人や先生、周囲の人には誰にも言えず、隠していることも苦痛でした。毎日、心が悲鳴をあげているのにその叫びを強引に押し殺し、自分のイメージする「良い子」を演じ続けた結果、自分が本来の自分ではなくなってしまったという感覚になり明るい未来が見えなくなりました。
当時の私には「きょうだい会」のような安心して本音が話せる居場所や専門的な心のケアが必要だったと今、思っています。参加者の方の感想で「浄化されたような気持ちになった」と言っていただけて私自身もその優しい言葉に心が救われ、辛く苦しい気持ちを吐き出してもきょうだい会では温かく受け止めてもらえるのだと安心し、気持ちが軽くなりました。参加された皆様、本当にありがとうございました。今は自分の病気の治療に専念し、前向きに一歩ずつ自分の人生を生きていこうと思います。またいつか、皆様にお会いしたいです。

・参加して良かった一番のことは、同じ思いをしてきた人に会えたことです。自分はこれまで思いのほか孤独であったことに、改めて気づきました。
いつも「障害者の家族は、やさしく愛に満ちた聖人であらねばならない」プレッシャーを感じながら生きていました。不安や不満や愚痴をもらせば、「そんなふうに言ったらきょうだいががかわいそう」と言われた経験、思春期にグレかけた時には、きょうだいの障害者施設の園長から「障害があるきょうだいの分ももっと立派に生きなければならない」と言われた時以来、誰にもつらいと言えずに数十年きました。
正直に話していい場があるということ。それがどんなに心の平安につながるかということをきょうだい会のみなさんのおかげで知りました。
感銘を受けたこともたくさんありました。糸井さんと梅田さんが、きょうだいがお亡くなりになってからも活動をつづけておられること、参加者がいない月日が続いても、やめずに続けてこられたこと。ご自身の苦悩を越えて、ひとの役に立ちたいと考える、そのように至るまでのお二人の年月に思いを馳せました。わたしもいつか、そんなふうになれるまで成長したいと願います。
きょうだい会のみなさんはいろいろ熱い思いを秘めつつ、クレバーに冷静に討論されています。同じ思いをした人たちの冷静な意見を拝聴し、きょうだい会とは、自分を客観視できる場であると感じました。
また、司会進行のような役割をされる方もおられ、話題が偏りすぎないようになっていたり、いろんな立場のかたのお話が出るよう工夫されているところもよいなと思いました。

・きょうだい会は「今」の自分を見つめなおすきっかけの場だと最近考えるようになりました。参加した回を思い返し「当時」と「今」を比べながら、自分のこと、家族のことを自分がどう考えているのか、いたのかが見えてきました。きょうだい会に参加する前は全てがモヤに包まれて、正体不明の悩みを抱えてて、自分はしんどかったなと思い返しています。常連さんの「当時」と「今」の話をもっときいてみたいですね。

・40代後半の引きこもりの状態にある障がいの息子をもつ私は、いよいよ「8050」問題を突きつけられており、今や「終活」最大の課題となり、そのことは一日として脳裏から離れません。初参加の娘に促されて親の立場で参加させて頂きましたが、娘や他の参加者の方の話を聞いて、今更ながらきょうだいの悩みの深さに愕然とする思いでした。娘には「お兄ちゃんのことは気にせず自分の好きな道を行きなさい。将来もお兄ちゃんの面倒をみることなんて考えなくていいから。」と話してきたつもりですが、その言葉が逆にプレッシャーとなって娘を苦しませていたとは・・・。気付かなかった自分を恥じるばかりです。息子のことは色々な支援先に何度も相談はしてきましたが、本人の強い拒否により息子への直接の接触や支援には至らず、心が疲弊してしまいました。しかし、皆さんの話を聞き、再びあきらめずに行政の窓口に相談に行こうと思います。皆さんありがとうございました。

・障がい者の親なきあとをテーマに活動しており、親の立場プラス支援者や専門家という立場でも参加させて頂いております。今回は親の立場での参加が私を含め3名いらっしゃいました。きょうだい同士での語り合いはもちろん、親御さんも参加出来る環境が整ってきたのは、とても良い傾向だなと捉えています。

・きょうだい当事者の方やその親御様、支援者の方々のお話を直接自分の耳できくという機会は大学にいるとなかなか無いことだったため、とても良い経験となりました。「得体の知れない荷物」や「爆発物」「知ってほしいけど知ってほしくない」など、たくさんの印象深い言葉が残っています。今回させていただけた経験をこれからの自分に活かせるよう努力しつつ、きょうだい当事者の方に対して何かできることはないか、考えていきたいと思います。

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今回は4人の初参加があり、どうなるものかと進行を心配しておりましたが、各運営スタッフの協力のもと、一体となり、良い雰囲気の会合になったと思います。その上、コロナ流行以来の創成期メンバーの参加もあり、2次会(懇親会)まで行って盛り上がりました。初参加の方々が今後も例会等に参加して下さる事を願います。

親の団体もきょうだいたちの声に関心を寄せる時代が来ているようです。全国きょうだいの会では、育成会や自閉症協会等各団体に参加を呼びかけ、10月29日に東京で親ときょうだいそれぞれが本音を語り合うパネルディスカッションを企画しています。
また前回参加した人から情報をメールで頂き、滋賀県でもきょうだい支援の取り組みを始めたいという人がおられるとのことでした。
きょうだい支援の取組が、少しづつですが進んでいることを心強く思います。

次回例会は11/11日(土)午後6時~9時にいつもと同じ喫茶みどりで開催予定です。
皆さんのご参加、お待ちしています。










2023年7月29日土曜日

7月8日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計8名(対面にて)

 性   別:男性5名、女性3名

 年代別:30代1名、40代3名、50代1名、60代1名、70代2名

 居住地:京都府6名、大阪府1名、兵庫県1名

 参加回数:初参加者 1名、2回以上7名

 参加者の立場:きょうだい7名、親1名

 障がい種別:知的障がい、身体障がい、発達障がい、精神障がい 難病

      



7/8(土)京都きょうだい会7月例会は、対面で無事終了しました。京都、大阪、兵庫から8名が参加されました(内初参加は1名)。以前からでてこいランド一泊交流会などで交流のあった伊丹きょうだい会の女性の方も、例会に初めて顔を見せて頂きました。久しぶりに二次会(懇親会)の場も設けました。
初参加者の率直な語りに刺激されて、他の参加者の間でも「これまで打ち明けたことの無かったエピソードもカミングアウトしてみよう」という空気感が生まれ、話題が深められました。
フリートーキングなので様々な話題が出ましたが、語られた内容を振り返り、個人情報には注意したうえで、概略を報告しておくことにします。

それぞれの体験の振り返りと、立て直そうとする気持ち・・・
・子供時代、何となく同級生と感覚が合わずモヤモヤしていた。最近「きょうだい」を特集したNHKのドキュメンタリー番組を見て、自分の置かれた立場を客観的に見ることが出来た。
・親や周囲から大きな期待をかけられ、プレッシャーとなり、自分の人生を生きている気がしなかった。大人になって、自己形成や社会性が身に着いていない自分に気づき、とても生き苦しさを感じた。成長するまでの過程に原因があったことに思い至り、今になって自分自身を取り戻したいという気持ちが強い。
・私も親からの期待が大きく、しばりでもあった。女性なのに男であることを期待され、希望と異なる進路選択を余儀なくされ、自己決定の出来ない人間になった。定年後、人生をやり直したく、大学院で学んでいる。
・統合失調症の兄の地域生活を組み立てるまでに、時間がかかった。親に障がいへの理解が無く、地域の偏見もひどかった。病院も家族への理解に乏しく、苦労した。ようやく兄の生活の支援体制が整い、きょうだいの経験を語れる場にも出会えた。
・子供に障がいがあることが分かってから、転勤の多い会社を辞めて転職した。今は障がい者家族につながる仕事に就いている。
社会の支援の大切さ・・・
・遠距離にいる実家の8050問題の解決がなかなか前に進まないが、いよいよ本腰を入れて、組み立てたいと思っている。家族だけでは完結出来ない問題で、社会の支援をどのように取り入れるか、模索している。
・施設に入所して、障がい者本人の表情が変わった。家族による支援だけでは限界があることも分かった。
きょうだい会、きょうだい支援の意義・・・
・私にもヤングケアラーの時期があった。弟の入所後、大学に入学したが、家族のことを考えて、選択した学科から社会福祉学科に変更した。施設の現状に問題を感じ、きょうだい会に取り組んだ。30代で弟を亡くし、きょうだい会の活動をする資格は無くなったとも思ったが、周囲の説得で思い直し、ライフワークにすることが出来た。弟を通してケアラー支援のことを学ぶことが出来た。
・親亡き後、高齢になった障がいの姉の居住の場探しで苦労をした。きょうだい会を立ち上げたところ、全国にはきょうだいを亡くした人も活動している人がいることを知り、カルチュアーショックを受けた。
・妹が2人とも小頭症だったので、一緒に外出していると目立ち、世間から冷たい視線を浴びて悔しい思いをした。晩年になって、きょうだい支援のことがようやくメディアなどで取り上げられる時代になり、感慨深く思っている・・・。

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次に、参加者から感想を頂いていますので、紹介しておきます。

・ほぼ毎回、京都のきょうだい会には初参加の方が来られます。今日も30代の男性。ひらがな表記の「きょうだい」と言う意味や、ヤングケアラーと言う呼び名で社会問題視されて来てますが、まだまだ、きょうだい会のことを知ってほしい人たちはたくさんいるなと感じてます。
・今回初めて例会に参加させて頂きました。私は兄が重度知的障がい者です。私は「自分はどこか人とは違う、なんとなく同級生と何かが違う。もしかしたら自分も障がいがあるのでは?」と思いながら子どもの時から生きてきましたが、今回例会に参加して、「優等生を演じることを求められる。」、「福祉職に就かなければと思うようになる。」、「自分を押し殺して生きてきたので自分を表現出来ない」など初めて同じ気持ちを感じている方々に出会い、私も少し気持ちをさらけ出すことが出来ました。また是非参加させて頂きたいと思っています。本当にありがとうございました。
・京都の例会には今回初めて参加させていただきました。私は2人姉妹で2歳上の姉が重度知的障がい者でした。2015年に大腸がんで68歳の時に亡くなりました。看取りに寄り添ってみて高齢知的障がい者の居住の場の少なさを痛感し、最近はそのことを問題提起しておかなければとの思いが強い日々です。皆さんが幼い頃からの深い話をされていてゆったりしていて良い例会だと思いました。姉に障がいがあった為に、母は私に対してより一層跡取り息子であってほしいという願いがあり、小学校に行くまで男装させられていました。当時は女の子のままでは認めてもらえず辛い思い出です。

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様々な屈折や心の傷を負い、一人では気づかないまま、モヤモヤした生きづらさを抱え込んでいる人が多いことを改めて知りました。きょうだい支援の必要性が啓発される中で、自分を客観的に見つめ直し、行き直したいと思う事や、親の代では解決出来なかった障がい者本人の自立の道を見つけようとするそれぞれの姿が語られ、共感の輪が広がっていました。

次回例会は、9月9日(土)午後6時~9時に喫茶みどり会議室にて開催する予定です。
初めての方はホームページから申し込みをお願いします。



2023年6月3日土曜日

5月13日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計10名(対面にて)

 性 別:男性5名、女性5名

 年代別:20代1名、30代1名、40代3名、50代2名、60代2名、70代1名

 居住地:京都府9名、大阪府1名

 参加回数:初参加者1名、2回以上9名

 参加者の立場:きょうだい9名、親1名

 障がい種別:知的障がい、身体障がい、精神障がい、発達障がい



5/13(土)の定例会は無事終了しました。開始30分前まで、会場の喫茶店は閉まっているというハプニングもあり、一時はどうなることかと心配しましたが、店側のうっかりミスと分かり、例会開始には間に合ってホッとしました。

京都と大阪から途中からも含めて10名の参加がありました。初めての方1名の他、「コロナ」以前によく来られていた方3名も久しぶりに顔を見せて頂き、充実した会となりました。数年間の変化した様子を聴くことも出来、改めて「例会」を継続させていくことの大切さを感じました。

毎回、参加者が少しづつ変わるので、テーマは特に決めず、フリートーキングで進めています。初めての方や参加歴の浅い方もおられるので、自己紹介と近況報告から始まり、心の体験、気づき、共感、社会へのメッセージなどが語られました。

以下は語られた内容のスケッチです。


自分はどう生きるべきか・・・

・弟に知的障がいと自閉症がある。大学の社会福祉学科で学んでいて、いろいろな障がいがあることを知った。弟は通所先で訓練を受けていて、今のところ差し迫って何がある訳でもないが、以前からきょうだい会のことは気になっていた。親しくなった人にカミングアウトすることがあるが、反応は様々だ。 

・双子の弟に軽度の知的障がいがある。支援学校卒業後、企業に就職している。弟をめぐり、家族がいろいろな距離の取り方をしている中で、自分はどう生きるべきか考えて来た。暗くならないよう、会に関心を持つようになった。

改善の糸口が見えて来た・・・

・兄に精神障がいがあり、浪費や家庭内暴力など困った行動を抱えていたが、ようやく近隣に出来たグループホームに入居出来、職業訓練を受け、成年後見人もつけて、少し方向が見えて来た。

制度とのつながりをどうする・・・?

・知的障がいの姉は、長年企業で働き、今もパートで就労を続けているが、福祉制度とのつながりが無かったので、高齢期の方向性がまだ見えて来ない。

・実家にいるダウン症の弟は、気に入ったアルバイトで過ごして来たが、制度とのつながりが少なく、まさに8050問題の中にいる。振り返ると私の場合、弟のことよりむしろ家族の課題が大きかった気がしている。

・長年、親や知的障がいのある姉の介護を引き受けて来て、自分の子どもをほったらかしにして来たことが悔やまれる。息子にも軽度の障がいがあることが分かった。姉の居住の場を探しているが、なかなか適当な所が見つけられない。

社会を変えたい・・・

・自分の子どもが結婚する時、子供に負い目を感じていた。そんなふうに考えさせてしまう今の社会の意識が変わらなければと思う。

・高齢者問題でも同じだが、家族が引き取って当たり前とされてしまいがちだ。世間の見方を変えなければと思う。

・国連は共生の流れを日本政府に求めていて、障がい者だけを対象にした制度を設けている事を問題視している。大きな流れとしては間違っていないが、地域での支援の充実という前提条件が必要だ。

きょうだい会の進め方・・・

・弟に重度知的障がいがあり、子供の時の自分はまさにヤングケアラーだった。児童期から施設に入所したが、施設の現状を見てこのままでよいのかと考え、きょうだい会の活動を始めた。きょうだい会は地域で活動することが大切だと先達にアドバイスを受けた。弟亡き後も会を続けている。

・重症心身障がいがあり介護度の高い弟がいる。キーパーソンだった母が病気で倒れ、父も私も追い詰められた。偶然、施設が新設され入所出来、一段落した時、他のきょうだいはどうしているんだろうと思い、きょうだい会に参加した。例会の中で悩みの話はよく聞くが、どう解決したのかにもっと焦点をあてる必要があると思う。
 
  
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きょうだいやきょうだい支援に理解のある人々の中で、思い思いの胸の内が解放され、話題が深められて行きました。「きょうだいも、自分の人生を生きよう!」という言葉を残して、先に帰られた人のメッセージが共感を呼んでいました。

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最後に参加者の感想を紹介しておきます。

・3年ぶりにお会いできた方もおられ、現状をお聞き出来て良かったです。悪い状況が改善されていたり、新たな課題が見受けられたりし、今後も定期開催して頂けると嬉しいです。

・開始時間に遅ればせながらですが、参加してよかったです。改めて皆さんの意見を聞いて思ったのは、職業上、障がい者と携わっている人や、参加回数の多い人は独自の向き合い方を持っているなという印象を改めて受けました。私の家族にもそれに該当する人物がおり、羨ましさに近いものを感じました(隣の芝生は青く見えているだけかもしれませんが)。今まで私は上手いなと思っている方のようにきょうだいと向き合って来なかったし、今の心境を考えるとこれからもきょうだいと直接関わることはないと思います。ですが、私なりにできることをやるつもりです。だからこそ次回参加した時は、相模原障害者施設殺傷事件に関する本を読んで思ったこと、きょうだい児を育てている親たちの集まりに行った感想などをお伝えしたいです。

・初めて、きょうだいの子ども世代の話題が出て、私も自分の子どもが、妹のことをどのように受け止めているのか、考える機会となりました。結婚の時よりも出産の時、心配しました。いつか自然な流れがあれば、子供の心境を聞いてみたいという気持ちが、心の奥にあります。


以上、報告でした。
7月例会は、7/8(土)午後6時から9時に「喫茶みどり」で開催します。










2023年4月7日金曜日

2月25~26日でてこいランドin大阪のご報告

“でてこいランド一泊交流会”大阪で再開 ‼ 

               旅の宿 葆光荘(大阪市天王寺区)

            主催 でてこいランドin大阪実行委員会

               (関西地域のきょうだいの会)

             
 20年間、一泊交流会を続けて来た京都府京丹波町の宿泊施設「でてこいランド」が3年前に閉館になり、残念ながら中止にしていましたが、この度、大阪市内JR天王寺駅すぐのところに和風モダンの素敵な旅館が見つかり、再開にこぎつけました。
 参加者は、北海道、福岡、東京、神奈川、石川、兵庫、大阪、京都から宿泊・日帰り含む計26名(内初参加15名)でした。 これまでつながりの無かったきょうだいの方々、親や支援者の立場の方々、障がいのあるきょうだいや家族連れでの参加があり、にぎやかな集いになりました。 広い吹き抜けの食堂で、持ち込みの弁当や飲み物を囲んで、前置きなくきょうだいの話が出来る時間を持つことが出来ました。
 きょうだい支援にようやく光があてられる時代になって来たものの、きょうだいの会の存在はまだまだ周知されていないのが実情で、誰でも気軽に参加出来る場を作る活動の必要性は大きく、今後のつながりを作れたことは、大きな意義があると思います。 初めての参加者の中から、全国きょうだいの会へ入会した人や伊丹きょうだい会につながりが出来た人もおられました。
 また、支援者の方による障がい者支援に関する中央の動きの情報や、親の立場からの広い視野に立ったお話しなどを聞く機会が得られ、大いに力をもらうことが出来ました。

 初めて利用する旅館ということもあり、いろいろと主催者側に余裕が無くて、行き届かない部分もあったかと思いますが、どうかお許し下さい。 何より今後も続けて利用できる見通しが持てたことは、励みになりました。 これからも、関西から呼びかけをして行きたいと思いますのでよろしくお願いします。

なお、参加して頂いた皆さんから、多くの感想やメッセージが届いていますので、紹介しておきます。

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・今回の大阪では大変お世話になりました。 盛況かつ有意義な時間になり本当に感謝申し上げます。 あれから、でてこいランド参加者の方で、全国きょうだいの会に入会が3名あり、嬉しく思います。

・「でてこいランドin大阪」に参加させて頂き、まことにありがとうございました。 2月25日、26日はほんとうに楽しかったです。 天王寺の葆光荘、いごこちが良かったです。 心と心がつながって話せることの幸せ! 関西のパワー、すごかったです。

・久しぶりで、でてこいランドの活気を満喫しました。 盛況で良かったと思いました。 知り合った方が2名全国きょうだいの会に入会され、1名は伊丹きょうだい会に参加されることになり、もう1名は「高齢きょうだい支援検討会」に参加されたことを嬉しく思います。

・久しぶりの「でてこいランド」はとても楽しかったです。 時間を気にせずに対面でのフリートークができるのは「宿泊交流会」ならではの良さですね。 普段の生活では世間のしがらみに囚われてしまうことが多く、なかなか自分の本音を言葉にすることが難しいですが、「私の人生のあれこれ」を語っても・・・真剣に耳を傾けてくれるきょうだい達(仲間)の存在に感謝です。 元気をたくさんもらいました。

・出てこいランドではフリータイムを長めにとって頂いたことで、初対面の方とも楽しい話から深い話まででき、リラックスして過ごすことが出来ました。 私は子供時代や思春期を楽しんで過ごすことが出来ず、それが大人になっても影響し、いつも不安で人の目を気にしながら過ごしていました。 同胞のケア、家族との関係にも悩み、周囲に相談しても共感を得られることはなかったのですが、きょうだい同士という共通点から、多くを話さずとも分かり合えるのが心地良く感じます。 これまでの悩みがすっかり解決したわけではありませんが、一歩ずつ前進しつつある自分を感じています。 いつもありがとうございます。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

・初めて参加させて頂きましたが、みなさん暖かく迎えて下さったので、自分が思っていることを素直に話すことができました。 それから、親やきょうだいが高齢になってきたのが悩みだったのですが、全国きょうだいの会の中にある「高齢きょうだい支援検討会」のことをお話して頂き、ぜひ参加してみたいと思いました。 幼少期、青年期、壮年期とそれぞれの時期で悩みがあると思いますので、グループに分かれて話す場があっても良いかなぁと思いました。
最後に、年齢関係なく同じきょうだいとしてみなさんとお話が出来たことがとても嬉しかったです。 本当にありがとうございました。

・初参加で、夕食持ち込みは高校の飯ごう炊爨以来で、最初はイメージがわきませんでしたが、旅館HPで持ち物は簡単な着替え程度で済むとわかりましたので安心しました。 交流会はわいわい進みましたが,障害者福祉や社協の現状や他会例会の状況など,もっと聴きたいことがあったのに、自分が動かなかったのは反省すべきことですね。 でも初参加で初対面の人ばかりだったので仕方ないかとも考えています。 それと既婚者が多くて羨ましかった。 業務上結婚が必ずしも幸せではないことはわかっているのですが・・・。

・境遇は違えども、人生の中で「きょうだい」としての役割や生きる難しさを味わった方々とお会いできて、お酒を交えながらゆっくり時間を共に過ごせた事は、予想以上に感動し励みになりました。

・同じ立場、でも様々な場所に住んでいる皆さんとリアルで語り合えたのは本当に貴重な機会でした。 そして、やはりきょうだいの悩みには共通点が多いと改めて感じました。 そんなきょうだいには「仲間」の存在が不可欠だと実感しています。

・今回、親の立場で参加させて頂きました。 仕事上、障がい者ファミリー、特に親御さんとは多くお話をさせて頂く機会が多くきょうだいに対する課題にも日々向き合っております。 感じるのは、このような会にも、親の立場で参加出来る、参加しても良いよ、と言うような風土が出来れば、もっと自然とご家族の中でも情報共有が出来て、きょうだいも親も障がいのご本人も幸せになるのでは無いかなと強く感じました!


              館内食堂の様子
              
            ご参加頂いた皆さん、ありがとうございました!